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「濃熟塩らーめん 味玉 ¥890」@○心厨房の写真平日 晴天 13:45 先客3名 後客なし

〝第30回 RDBの超高性能スーパーコンピューターが算出したオススメ店は本当に私に合うのか!〟を開催する。

このイベントは、RDB PC版のオススメに挙がる六店舗から、その店のイチオシではなく、自分の好きそうなメニューを食べて採点し超高性能スパコンとの勝敗を決めるものである。決してお店との勝負ではないのは理解していただきたい。

採点基準は90点以上付いたなら私のKO負け、80点以上ならば判定負け、70点台なら引き分けとし60点台なら判定勝ち、59点以下の点数ならば私のKO勝ちとする。

過去29戦の対戦相手は「風雲児 」「麵屋一燈 」「煮干しつけ麺宮元 」「竹末東京プレミアム 」「さんじ 」「麺処 晴」「燦燦斗」「神田 勝本」「中華そば屋 伊藤」「麺処 ほん田」「煮干中華ソバ イチカワ」「麺屋 和利道 warito」「らーめん 芝浜」「らーめん かねかつ」「狼煙〜NOROSHI〜」「ラーメン大至」「中華ソバ 伊吹」「麺処 朧月」「Bonito Noodle RAIK」「中華蕎麦 とみ田」「陽はまたのぼる」「神田とりそば なな蓮」「ソバダイニング クアトロ」「旬麺しろ八」「MENSHO」「麺小屋 てち」「らーめん 鉢ノ葦葉本店」「らぁ麺 飛鶏」「中華そば 勝本」と名だたる有名店や人気店が並ぶが、通算対戦成績は29戦13勝8敗7分7KO 1没収試合と現在は私の勝ちが少しリードしている。

地方遠征のせいでオススメに挙がる店が関東圏よりも地方の店が多くなっている。その地方店との対決を終えると、またすぐに地方店が挙がってくるという悪循環に陥っているのだ。そんな中で唯一の都内の店がコチラなのだ。そこで本日は初対決のために訪問を決めた。

RDBのお店情報で下調べをすると、すでにベテラン店とも言うべき人気店でレビュー数も多い。メニューの多さが保守派の私には不安材料ではあるが、基本の醤油系での対戦を目論みながら家を出た。

対戦相手のベストコンディションを望んで、開店直後と昼ピークは避けようと思い昼過ぎに半蔵門線と東西線を乗り継いで最寄りの木場駅に着いた。そこからは何度か訪れている「麺屋 吉左右」を目標にして歩いて進む。その店先には昼時を過ぎても行列が続いている。しかし本日の目的は近所にあるこちらでの初対決なので、並んだ列を横目に見ながら先を急いだ。

大通り沿いばかりに気を取られていたら、脇道を少し入ったところにラーメンの幟旗を見つけた。信号を渡って店先に着いたが狙い通りに行列もなく、すんなりと入店して券売機の前へと進む。ここで決めておいた醤油系のボタンを探すが見当たらない。探している醤油味は煮干し系か、つけ麺だけのようだ。仕方なく予定をして店のイチオシでもある塩系にて勝負を挑むとしたが、好物の味玉入りだけは欠かさずに発券した。

食券を置いてカウンター越しに店内を物色すると、老舗店の風格すら漂う年季の入った店内をワンオペで切り盛りされている。本日の客層は営業中のサラリーマンの遅めの昼食風景といった感じだ。カウンターの目の前の壁が高くて調理工程は見えないが、機敏で安定感のある動きからは若いながらも熟練の仕事ぶりが想像できる。そんな安心感の中で待っていると、着席して6分で我が杯が到着した。

その姿は、口縁に波絵模様、見立てには透かし模様のタコ唐草の細工が施された高級感のある反高台丼の中で、想像していた塩ラーメンとは全く違った表情を見せていた。私の中で相対するものと思っていた〝塩〟と〝濃熟〟が初めて現実として一致した。塩系と言えどもかなりパワフルな姿に気持ちだけは負けないようにレンゲを手に取った。

まずは白茶色のスープをひとくち。乳化と言うよりは表層に豚由来の脂片が覆ったスープにレンゲを挿し込むと、中濃程度の抵抗が指先に伝わってきた。レンゲですくったスープを口元に近づけると、煮干し主体の魚介出汁の香りが先行して鼻先をくすぐった。文字通りの豚骨と魚介のWスープを思い描きながら口へ含むと、衝撃的な不快臭に襲われた。それは豚骨でも魚介でもない鶏ガラの獣臭さだった。一瞬、飲んではいけないものを口にしてしまったかと思うような臭みが口の中に広がった。それはカエシが塩ダレという事で、ダイレクトに動物系スープの匂いを感じ取ってしまったのが原因だろう。さらには臭み消しの存在であるはずのニンニクも必要以上に強くスープに臭みをプラスしていた。この個性的なスープが理解できるようになるにはまだまだ修行が足りないと実感した。残念ながらスープを諦めて麺へと進むことにした。

箸で麺を持ち上げてみると、一本あたりの重量がかなりありそうな中太麺を採用されている。麺上げまでも240秒程と思われる麺質は、みっちりとグルテンを内に秘めた張り裂けんばかりの膨らみを見せている。やや透明感のある麺肌には滑り心地の良さそうな薄い粘膜も見られる。そんな中太麺を一気に啜りあげてみると、先ほど感じたスープの獣臭さがパワーを増して伴ってきた。やや縮れのある滑らかな麺の啜り心地は最高なのだが、伴う吸気が残念で仕方ない。それ以降は一切すすり込む事をやめて、ゆっくりと口に運ぶ食べ方に切り替えた。そうする事で幾分は獣臭を抑える事ができ、麺の持ち味を感じられた。奥歯を押し返すような噛み応えからは加水率の高さを想像でき、噛めば溢れる風味からは小麦粉の質の良さを感じられた。

具材のチャーシューは豚肩ロースの低温調理が大判厚切りで一枚入りで、ロゼ発色が美しく食欲を大いにそそる。とは言え、極レアチャーシューのような下品さや、半ナマによる保健衛生的な心配がないのが見て分かる。それは低温ながらも時間をかけなければ成し得ない仕上がりに見える。そんな見た目に全幅の信頼を寄せて食べてみると、しっとりとしてるが〝肉〟を頬張っている野性味も感じられるワイルドな食べ応えが頼もしい。下味の付け方も、出過ぎるでも足りないでもなく好印象な仕上がりだった。

さらには追加した味玉の出来栄えも完璧だった。私の〝味玉論〟の模範とも言うべき熟成感が素晴らしく、噛んだ瞬間の温度の高さも申し分ない。しっかりと温め直された仕事ぶりの上にネットリとした黄身が舌全体を覆うと、そこは楽園とも呼べる恍惚の世界だ。こんな風に大げさに語りたくなるほどの味玉だったと言いたいだけだ。

メンマはサイズの不揃いな板メンマが多く盛られているが、これと言った印象を思い出せないのが特徴だろうか。それほどに裏方に徹しているメンマだったのでマイナス材料は無かったのだろう。

薬味は白ネギが粗く刻まれて添えてあったが、乾いた切り口からは舌触りの悪さばかりが目立ってしまい香りも感じられなかった。たしかに薬味の香りを必要とするタイプのスープではなかったが、もう少し鮮度を大事にしても良いのではないだろうか。

青みの水菜には手抜き薬味としかおもえず、愛着が全くないので今回も必要性を感じない。炒りごまも入っていたが、香ばしさを知ることなく存在が消えていた。海苔も見るからに黒とは違った緑色をしていたので、劣化が気になり口にする事はなかった。

今回の対戦は、味玉の評価が採点を大きく上げたので60点を超えてくれた。もし味玉を追加してなかったら確実に採点は下がっていたはずだ。

これで通算対戦成績は30戦14勝8敗7分7KO 1没収試合となり、スパコンのオススメに再び疑問を抱き始めた。現時点でスパコンがオススメしているのは、つけ麺レビューが一件もない私に対して、つけ麺専門店が四店舗も挙がっている。さらにはラーメンを扱う店となると都内には一つもない状況となっている。こんな試練の中でもRDBのオススメを信じたいと願っている自分がいる事を知った一杯でした。

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